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線数は約43.2万回線であったが、このサービスもここ数年来伸びは鈍化傾向にある。

?C ISDNサービス

ISDN(Integrated Services Digital Network)サービスは、音声通信、ファクシミリ、データ、映像情報などを大量に、高品質かつ経済的に伝送したいとする高度化・多様化する情報通信ニーズに応えるため、デジタルネットワークにより提供される公衆サービスである。現在、国内におけるISDNサービスはNTTのみが提供しており、そのサービスには基本インターフェイスによるINSネット64と、より高速な通信も可能なINSネット1,500がある。INSネット64は、主としてPOSデータ通信、高精細なファクシミリ通信等のデータ伝送が中心であり、一方、ネット1,500の方はPBXやデータ通信等企業通信システムやテレビ会議等の映像伝送等が中心に利用されている。現在、大企業の約90%はISDN回線を導入済みであり、さらにインターネットの爆発的な利用の拡大の中で、このアクセス回線としてのISDNの有用性が認識されているだけに、今後ますます利用が拡大していくものと予想される。また、現在の圧倒的な企業における利用も、インターネットやパソコン通信の普及にともない今後一般家庭での利用も拡大していくものと考えられる。

ISDNサービスの回線数は、1996年9月末現在、INSネット64サービスが約72.7万回線、ネット1,500サービスが約1.4万回線に達している。

?D フレームリレーサービス

1995年11月にNTTと日本テレコムで始まったフレームリレーサービスは、すでに第一種電気通信事業者8社、第二種電気通信事業者15社がサービスを行っている。このうち、第一種事業者が提供するサービスの回線数は1995年末現在、1,158回線(NTT回線はこのうち368回線)となっている。同サービスは、網内でのフロー制御等を省略しプロトコルを軽くしたことにより、より高速のデータ交換への対応が可能になったことが特徴である。なお、フレームリレーが登場した背景には、ダウンサイジング、分散化の進展にともない、何時でも、どこでも、誰とでも通信できる環境の整備、LANの普及によるルータネットワークの進展、さらにこれらのベースとなる通信プロトコルとしてTCP/IPが台頭してきたことがある。また、ハードウェア面での光ファイバを利用した伝送路の回線品質が大きく向上したこと、端末機器の性能が飛躍的に向上したことなどもあげられる。

 

 

 

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